
HarinathR / Pixabay
EPSONが画期的なプリンターを発売している。
今までほとんどメーカーが採用していたカートリッジではなく、ボトル式インクを採用している。
メーカーのサイトによれば
インク満タンで1年分(注1)、約5,000ページのプリントが可能な大容量インクボトル。
カートリッジモデルと比べて、インク交換の頻度も少なくなり、お店に買いに行く手間もなくなります。さらに、インクカートリッジの買い置きも不要です。
さらに 「A4カラー文書5,000ページをプリントするのに必要なインク数量は、エコタンク方式で、5色各ボトル1本ずつ。従来のカートリッジ方式では、カラー各12本×3、+黒×6本、合計42本」とのこと。これで印刷コストは「90%削減」されると言う。
カートリッジインクは高い
確かに自分もインクジェットプリンターを何台か使ってきたが、インクのコストは高いと思っていた。それに急いでいるときに限ってインクがないという事がよくある。
しかしこの広告には違和感が生じる。
一般家庭で1年間にカートリッジを12本も消費するだろうか。この計算では、インクカートリッジ全色を、毎月買っているという計算になる。
家庭の使用状況によっても違うだろうが、そんなにカラー印刷するかな。
当然、写真好きなご家族で、デジタルカメラやスマートフォンで日常的に撮影した写真を、毎日のように何枚も印刷しているとすれば、それくらいインクを消費しそうなものだけれども。
EPSONによれば、エコタンクのプリンターのランニングコストは、L判の写真で5.2円から6.0円。一般家庭用のプリンターであれば、6.0円くらいで落ち着きそう。
そんなに印刷するか?
毎日仕事でカラー印刷をしなければならない場合はこのランニングコストの安さは魅力的かもしれない。しかし、スマートフォンやタブレットがこれだけ普及しかけてきていることを考えると、そんなに印刷にこだわる必要があるのだろうかとも思う。会社でも、出来るだけペーパーレスを目指しているところもある。
EPSONは「ジャンジャン印刷を…」と煽っているけれども、ペーパーレスに向かっている社会の方向と少しずれているような気もする。
実売価格
自分が持っていたインクジェットプリンターの価格イメージは、プリンター本体は低価格に抑えられていて、その分、インクを高くしているのか、という感じ。
だからたくさん印刷すればそれだけインク代はかかるから、印刷は最小限に抑えたい。
自分が何年か前に買ったキャノンのインクジェットプリンターは、1万円切っていた。また実家の父親が使っているエプソンのインクジェットプリンターも大体同じような金額だったはず。
↓従来のインクジェットプリンター
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これが少なくとも自分のインクジェットプリンターに対する考えだった。
今回のエプソンのエコタンクが使えるプリンタの価格帯は、どうも発想が逆転しているようだ。Amazonでの実売価格は、 最も安い型で、2017年11月現在3万円を超えている。 3年保証が付いており、おそらく一般家庭の使用頻度を考えるとインクは1年以上買う必要はなさそう。けれども、なんだかとても本体が高く感じる。
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今回のエコタンク方式は、いちいちカラーインクをAmazonや楽天に注文したり、実店舗に買いに行ったり、付け替えたりと言う手間がはぶけるという点ではとても便利だと思う。
けれども、本体価格との合計で考えると、本当にランニングコストが安いのかというのは冷静になってもう一度計算しなおしたいところ。
キャンペーン実施中
これまでのインクジェットプリンターのイメージを振り返ると、エプソンのエコタンク対応プリンターは、本体を含めると割高なように感じる。
しかし、いちいちカラーインクを買い換える手間が、格段に少なくなるという点は消費者にとって利便性が高い。
EPSONでは、型番が指定されているけれども現在キャンペーンでキャッシュバックを行っているようだ。
2017年11月も中旬になってきた。これから年末の年賀状も視野に入れ、新方式のボトルインクがどれくらい自分の用途に合うのか、自分の目で判断してみてもいいかもしれない。
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